
地域の医療を担う【総合病院】
看護師の職場としてイメージされることが多い総合病院での仕事内容や、メリットについて紹介しています。総合病院ではどのような働き方ができて、どのような点が他の職場と異なるのかご参考にしてください。
総合病院とは
看護師の職場には介護施設などを含めて様々ありますが、一般的に看護師が働く職場は総合病院を思い浮かべる人が多いと思います。総合病院の定義とは具体的にどのようなものなのかご存知でしょうか。
総合病院とは、1996年の医療法改訂までは病床数が100以上で主要な診療科がある病院と規定がありました。しかし、その規定が廃止されたため、現在では総合病院と定める明確な規定や基準が存在しているわけではありません。総合病院は主要な診療科が揃っていて入院施設のある病院の俗称となっています。
総合病院での働き方
看護師の総合病院での働き方は外来と病棟に分けて考えることができます。
外来の主な業務内容は診療補助です。あくまで診療補助は主な業務であり、そのほかにも検査室や病棟などとの連絡業務があります。緊急入院や緊急手術を要する場合には、病棟や手術室と連絡を取り合ってスケジュールの調整や必要書類を作成します。これらの仕事から総合病院の外来は、看護技術だけではなく事務作業や調整役としての能力が求められます。
病棟勤務では、入院している患者さんの日常生活援助やバイタルチェック、点滴などの投薬が主な仕事です。つまり入院している患者さんへのケア全般が仕事になると言えます。入院している患者さんの対応をするため、日勤だけではなく夜勤にも入る必要があります。そのため、2交代制や3交代制のシフトでの勤務となります。夜勤手当が支給される分、外来よりも給与が高くなります。
働くメリット
総合病院で働くメリットとして最も大きいのが仕事を続けやすいという点です。地域の医療を支える役割を担っているような総合病院では、公務員に準ずる待遇を受けることが多いです。給料も安定しており、休日もしっかりと消化することができます。有休休暇については病院や病棟によって取りづらい場合もあり、働く場所によっては大きな差が出るポイントになります。しかし、産休や育休の制度はどこも整っている場所ばかりですので、結婚や出産の後も仕事を続けている看護師が多いです。
また、総合病院の看護師は、転職に有利というメリットもあります。大学病院では医師や研修医が採血や点滴の処置を行いますが、総合病院では看護師が行う必要があるため、知識・技術のバランスが取れた看護師が育ちやすく、総合病院出身の看護師を求める求人は多くあります。総合病院は入院患者の入れ替わりが早く業務も忙しいため、知らず知らずのうちにテキパキと仕事を片付けられるようになり、転職時のアピールポイントを増やすこともできます。