
多くの症例を扱っている【大学病院】
大学病院の役割は「診療」「研究」「教育」の3つです。診療を行い、多くの症例を扱いながら医療の研究を行っています。そして研修医などの受け入れ先として、今後の医療を担っていく人材を育てます。教育の役割は医師だけが対象ではなく、看護師や薬剤師など医療スタッフが対象となるため、新人看護師を教育する制度が整っている病院が多いことが特徴です。
大学病院の看護師
大学病院で学びながら働きたいと考えているものの、夜勤ができなければ採用されないと思って躊躇する人もいます。しかし大学病院には夜勤のない外来もありますし、他院からの転院や緊急搬送を考慮して日勤の看護師を多く配置する傾向があります。そのため夜勤ができないからといって採用されないということはありません。
シフトは大学病院と一般病院で大きな違いはなく、2交代制の場合もあれば3交代制を採用している病院もあります。どちらかと言えば3交代制のシフトで回していることが多いです。病棟によっては手術がある曜日や検査のスケジュール次第で早出勤務が必要となる場合もあります。
一般病院との違い
大学病院と一般病院の大きな違いは、処置のほとんどを医師や研修医が行う点です。一般病院では採血や点滴などを看護師が行うこともありますが、大学病院ではこれらの処置を行うことは稀です。そのため大学病院での看護師の仕事は点滴の管理やバイタルチェックが主な仕事になります。
大学病院は医師、研修医が大勢いることが特徴です。教育機関でもあるのでベテランの看護師が研修医を育てるという役割も担います。
また、臨床工学技士、臨床検査技師、ソーシャルワーカー、薬剤師、看護助手などの様々な職種のスタッフが自分の役割を理解し、チーム医療を行う意識を強く持っています。さらに医師と看護師は役割が違いますが、医師の立場が上で看護師は下という関係性も薄く、対等な立場で連携をとっています。
働くメリット
大学病院では他の病院では対応することができない重症患者を受け入れます。命の危険がある患者さんが多いため、患者さんの命を預かっているというところにやりがいを感じる看護師が多いようです。これはクリニックなどでは実感しづらいとこでもあり、大学病院ならではのメリットと言えます。
またスキルアップの面でも大学病院で働くメリットがあります。症例が少ない疾患や専門的な治療を必要とする患者さんを看護する機会が多いため、大学病院では専門性の高い知識を身につけることができます。また患者さんの容態が急変する場面にも多く直面することになるため、スキルアップの実感をしやすい環境に身を置くことができます。